Brand History ブランドヒストリー

The people behind Palm ブランド創業にまつわるキーパーソン

Palm創業者のアンディ・ナイトが初めてカヤックに触れたのは、学校で自作したグラスファイバー製カヤックだった。次第にカヤック競技へとのめり込んでいったアンディは16歳の時、カヤックサーフィン少年の部で南西部チャンピオンに、そして1984年には男性の部・英国チャンピオンの栄冠を手にした。競技に没頭する中で、アンディはボートやギアをどうすれば改良できるのかと工学の勉強を始めた。こうして彼が本格的にカヤックづくりに傾倒していくのは、自然な流れだったと言えるだろう。

そして1987年、エンジニアとしての優れた知識やスキルだけでなく、商船隊員として長い経験を持つボブ・スレーが事業の運営に参加し、共に歩み始めた。やがてペアになってレースに出場するほどの仲になっていったふたりによって、パドラーのためのギアづくりが始まったのである。

The story すべてのパドラーのために

1984年、クリスタル・パレス(Crystal Palace)のカヌー展示会に出店したことで、Palmはひとつの転機を迎えることになる。「パドラーによる設計をパドラーたちに(designed by paddlers, for paddlers)」というキャッチコピーが多くの人に受け入れられ、人気を得た。
その後、ポリエチレン製カヤックの登場によって、カヤック業界は急成長を遂げる。Palmはその市場を支援するかたちで、パドラーたちのためのギアの製造および販売業者となる。

それまで中古ミシン1台しかなかった工場から一転し、たくさんの縫製スタッフと機材を抱え、増産体制に備えた。当初はパドリングギアについての知識が乏しかった縫製スタッフも成長し、素晴らしい新製品を生産するようになる。人員や設備の増設はアンディとボブにとって大きな挑戦となったが、一歩ずつブランドの基盤を固めていった。

Paddlers’ gear 世界中のトップパドラーから愛されるPalm

90年代に入り、Palmは積極的に世界中のパドラーへの支援を行い、カヤックスポーツの発展に貢献するようになる。

カヤック競技においては、1987年の英国チャンピオンで世界チームスラロームのチャンピオンRuss Smith、オリンピック選手でありICFカヌースラローム世界選手権で4つのメダルを獲得したShaun Pearceを始めとするトップパドラーのスポンサーに。シーカヤックでは、KarenとDan Trotterが12か月にも及ぶ壮大なタスマニア・ニュージーランド沿岸ツアー遠征にPalmのギアを使用した。また、1991年にはペンブルックシャーのthe Bitches tidal raceで開催された「ロデオ世界選手大会」の運営にも携わるなど、常にパドルスポーツにおける可能性を信じ続け、その活動の範囲を広げていった。

そして2011年、フリースタイルカヤックではPalmのチームパドラーであるJames Bebbingtonがハーレクイン・ヒューズジャケットを着て世界チャンピオンに輝いたことによって、フリースタイル部門におけるPalmの地位を確立した。

Gear for paddlersパドルスポーツを推進するという使命

こうした世界中のトップパドラーと築いてきた協力関係により多くのフィードバックを受け、Palmの製品開発と技術革新はますます進化を遂げている。また同時に、スタッフの多くがパドラーであり、週末や夜になるとビーチや川に向かい、パドルスポーツコミュニティの交流を楽しんでいるという。これまで培ってきた膨大な専門知識と豊富な経験、そしてパドルスポーツに対する熱い情熱を注ぎ込み、「パドラーによるパドラーのためのギア」をつくり続ける。

創業者のアンディは、経営者としての自らの将来について最後にこう締めくくった。
「私が最低90歳になるまで引退しないとみんな思っているよ。仕事にまだ喜びを感じているからね。ある時、ギアを見つめて「改良できる可能性はないかな?」と即座に考えないようになる日が来るかもしれないけど、今もエキサイティングで新しいアイデアやプロジェクトがたくさん進行中なので、それは今のところないだろうね」

Commitment 商品へのこだわり

  • Point01

    Simply better made シンプルにより良い質で

    安心してアクティビティを楽しんでいただけるよう、当社製品は強度、浮力など製品の性能に強くこだわっています。
    例えば、ライフジャケット(PFD)のバックルには航空機の材質級のアルミニウム、ドライスーツには最高品質のYKK防水ジッパー、リバーブーツにはVibram社の靴底を採用するなど、一つ一つこだわった製品開発を実施しています。

  • Point02

    The latest research 最新の研究と共に

    胸部のハーネス脱着時に効果を発揮するアイデアがセントラル・ランカシャー大学のLoel Collins氏によってスポンサー提供され、当社の全てのライフジャケット(PFD)に適用されています。
    Nevisライフジャケットはクイック脱着式セーフティハーネスを採用しています。最新の研究と共に、これからも着実に進んでいきます。

  • Point03

    Something for everyone すべての人々のために

    パドルスポーツが多くの人に親しまれるために、さまざまな体型の方にフィットするような、ギアを取り揃えています。
    コンパクトで軽い、インフレータブルライフジャケット(PFD)もあります。

  • Point04

    Paddling together 一緒に漕ぎだそう

    パドルスポーツは市内中心部の水路から何キロも続く海岸線まで、より多くの人々によってアウトドアライフとして楽しまれています。その人々の初めの一歩に辿り着かせるための重要な役割をしているのがお客様や地元のカヌーショップです。2018年には、イギリス国内のカヌーと地元ショップを合わせると180万人が水面に漕ぎだす結果となりました。