Handling 商品のお取り扱いについて
チェストハーネス
当社のホワイトウォーター向けライフジャケット( PFD )には、クイックリリース式チェストハーネスの性能改善に関する研究結果( Collins & Onions 2013 )から得た推奨事項が採用されています。クイックリリースがうまく機能しなかった事例を対象としたテストの結果、25%が正しい方法でハーネス調節を行われていなかったことが判明しました。ハーネス調節のガイドラインに従ったところ、その有効性は 95% を超える結果となりました。使用する前には必ず、クイックリリース式チェストハーネスの正しい使用方法についての講習を受講してください。
チェストハーネス着用方法(調節不可能)
(黒色ウェビング(ベルト)で長さ調節バックルがないチェストハーネス)
すべてのギアやウェアを着た上で、ライフジャケット( PFD )を着用してストラップをしっかりと調節してください。
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STEP1
ウェビングを金属製ロードスプレッダ(負荷分散機構)に通し、次にプラスチック製カムバックルに通します。 弛みがなくなるまでウェビングを引っ張ります。 -
STEP2
カムバックルを閉じて、リリースノブが掴めることを確認します。 ウェビングの端部が 3cm から 15cm 、プラスチックバックルから出ているようにしてください。短くするには、ウェビングの切断箇所に印を付けてからライフジャケット( PFD )を取り外し、ヒートカッターで真っ直ぐに切ります(引っかかりが起こらないよう、塊などを残さないよう気をつけてください)。 -
STEP3
リリースノブを強く引っ張ってカムバックルが完全に開くかどうかを確認します。
チェストハーネス着用方法(調節可能)
(色付きウェビング(ベルト)と金属製ラダーロックを備えたハーネス)
すべてのギアやウェアを着た上で、ライフジャケット( PFD )を着用してストラップをしっかりと調節してください。
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STEP1
ウェビングを金属製のロードスプレッダに通し、次にプラスチック製カムバックルに通します。ウェビング端部 3 cm を残してください。 -
STEP2
カムバックルを閉じて、リリースノブが掴めることを確認します。
金属製ラダーロックを使って弛みが無くなるようチェストハーネスを締めて、余分なウェビングを収めます。 -
STEP3
リリースノブを強く引っ張ってカムバックルが完全に開くかどうかを確認します。
スローライン(フローティングライン)
スローラインとは、川や水辺で流された要救助者に向けてロープを簡単に遠くまで投げることができる道具で、フローティングラインとも呼ばれています。土手から落水者に向かって投げ入れるだけでなく、斜面で物体の昇降や停泊したボートの牽引作業にも使います。実際に使用する前に適切な講習を受けて技能の習得を目指し、定期的に練習をしてください。
スローラインの使用方法
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STEP1
バッグを投げる 決まった投げ方はありません。アンダーアームスローが最も簡単ですが、状況によってはオーバーアームスローも有効です。失敗した場合は、すぐにロープを巻き戻して投げ直します。正確に投げられるように練習にしましょう。 -
STEP2
落水者を引き寄せる 落水者がロープを掴んだら、ロープを胸の上で持たせて、気道を確保するために仰向けにさせます。流れに逆らって引っ張らず、岸に向かって引き寄せるようにしましょう。 -
STEP3
ロープをバッグに戻す そのままロープの束を袋へ詰め込んでください。結びこぶやもつれの原因となりますので、ロープをコイル状に巻かないでください。
スローラインの使用について
ロープを使った水中での救助活動は、ロープが引っ掛かったり絡まったりする危険性が潜んでいるため、いつでもロープを投げ込めるよう、バッグからロープの末端部に至るまで、結びこぶやもつれがないようにしておくことが大切です。当社のスローバッグおよびロープには手首が通る輪はありませんが、クイッククリップ( Quickclip )を取り付けることで必要に応じてロープの取外しが可能になっています。そして、カラビナを簡単に取り付けることもできます。
- 結びこぶと破断ひずみ
- 結びこぶがあるとロープの強度が低下し、破断荷重が半減することもあるので注意してください。
- スローラインの点検
- スローラインの使用後やバッグに戻す際には、以下の目視チェックを必ず行ってください。また、バッグから取り出して使用したり、直したり、テストスローする前には以下の点検項目でチェックすることをお勧めしています。欠陥が確認された場合は使用せず、修理または廃棄を検討してください。
- 付属物
- バッグ内に何も残っていないことを確認して、ロープをバッグに正しく結びます。
シース:ロープをコイル状に巻きながら手を通り抜けるとき、シース外部の細いロープ部分が擦り切れたり、切れたりしていないかを確認してください。
- 内芯
- ロープ上にどの点から見ても白い芯が見えること、柔軟性が不均一になっていないことを確認してください。
- 開閉部
- ドローコードやクリップ類が簡単にしっかりと閉じることを確認してください。
- 結びこぶ
- 掴んでバッグに戻す際、ロープに結びこぶがあれば解いてから直してください。
- 色褪せ
- 材質の強度低下が考えられるような、著しい色褪せがないことを確認してください。
スローラインウエストベルト
スローロープをいつも腰に巻いて持ち運べるようにクイックリリースベルトとザンベジ(Zambezi)ベルトが設計されています。
ウェストベルトを着用する
パドリングギアを着用する際、パドリングジャケットやライフジャケット(PFD)の下に隠れないよう、ウェストベルトは最後に着用してください。また、スプレースカートの下にならないようにしてください。ベルトのカムバックルが手前にあり、すぐ手が届くところにあることを確認してください。
カムバックルが前面にあって、手が届くことを確認してください。
スローバッグの取り付け方
スローライン付帯用ストラップをベルト通しから外し、スローバッグを通す準備をしてください。
付帯用ストラップを Palm スローバッグの取り付けループに通してください。
スローバッグの固定のため、ストラップがベルト通しに通されていることを確認してください。クイックリリースハーネスには、大小のサイズのバッグが通せるよう、 2 つのベルト通しがあります。ストラップをカムバックルに通して閉じます。
スローバッグの取り外し方
Palm のスローバッグを取り外し、片手でスローバッグを掴みます。
もう一方の手で、付帯用ストラップのクイックリリースバックルの黄色いボールを引っ張ります。
スローバッグを引き離すと付帯用ストラップからも外れます。
ウェストベルト全部を外すには、メインベルトのカムバックルにあるボールを引っ張ります。
防水性アウター
当社の XP シリーズは防水性、透湿性、耐久性に優れおり、川や海などアウトドアで快適にご使用いただけます。ウェアの防水性と透湿性をより長く保つために、以下の手順に従ってください。
- ウェアを収納する際には柔らかく折り畳んでください。ラテックスシール部分には擦れが生じるような汚れや砂、油性物質、日焼け止め、虫除けなどが付着しないよう注意してください。
- ウェアを湿ったまま長時間放置しないように注意してください。
- 洗濯は手洗いか、洗濯機を使用する場合は水温を最高 30℃ までとし、手洗いコースやドライコースを使用して洗ってください。
- 洗剤には Granger's Performance Wash をお勧めしてします。
- 耐久撥水加工のメンテナンスに Granger’s Clothing Repel スプレーの使用をお勧めしてします。
- タンブラー乾燥はしないでください。直射日光の当たらない場所で自然乾燥させてください。
- 乾いたら、修理が必要かどうかを確認してください。( Palm が修理サービスを承ります)
- 日光を避け、涼しく乾燥した場所に保管してください。
- ウェアを高く積み上げたり、一つのバッグに詰め込んだりしないでください。また、圧縮したり圧迫したりして保管しないでください。
洗濯には 防水・撥水に適した洗剤をお勧めします。
- 洗濯表示)
- 最高温度 30℃
- 漂白 NG
- ドライクリーニング NG
- ドラム式洗濯乾燥機 NG
- アイロン NG
ラテックスシール
スーツの中に水が入らないよう、首・手首・足首各部のラテックスシールを大切にケアしましょう!ラテックスシールは 100 %防水ではないため、スーツが動くことで水が入ることがありますが、少量ですので快適さが失われることはありません。なお、その脆弱性のため、一度スーツに着用されたラテックスシールは保証されていません。
ジャケット・パンツ・スーツを着用する
- 時計や指輪や宝石類を外してください。ゆっくりと手をシール内側に手首まで差し込んで、片方の手でシールを一つずつ緩めていきます。
- 頭がネックシールを通過しやすいように、両手で開口部をゆっくりと引き伸ばします。
- 最後に、トップウェアから余分な空気を排出するため、 2 本の指を使って首から空気抜きをします。
- ジャケットにネックプロテクターやリストプロテクターが付いている場合は、着ける前にベルクロがきつく閉じていないことを確認してください。
- ラテックスシールがぴったりと適切な位置に納まったら、ベルクロ(面ファスナー)が適切に調節されて定まっていることを確認してください。
- パドリングジャケットを脱ぐ際、着用時と同様に注意して逆の手順を踏んでください。
- ラテックス製アンクルシールが付いたパンツの場合は、靴下を履いてから使用してください。
また、シールを緩めてから靴下を脱いでください。 - シールの製品寿命を延ばすよう、シリコン保護剤( McNett Seal Saver など)の使用をお勧めします。
- 天然ラテックスシールは日光に非常に弱く、油性の製品や日焼け止め、虫除けなどでも傷みます。
ラテックスシールを調整する
ラテックスシールのサイズとウェアのサイズには相関関係があります。シールがきつく感じられる場合には、ネックシール上にある同心円に沿ってハサミで切って調整してください。その際には十分に注意して作業してください。シールを調整するかを決める前に、寒い日に屋外でウェアを着用して必要なサイズを測ってみると良いでしょう。
防水ファスナー
当社のパンツやスーツ型製品には最高品質の防水ファスナーが使用されています。エレメントの並びやファスナーの動きがスムーズになるよう、十分にお手入れしてください。
- ファスナーを半端に開けた状態はスライダーを傷めます。全開または全閉を保つようにしてください。
- ウェアを折りたたんで保管する場合には、ファスナーが平らになるようにしてください。ファスナー部分を折りたたむとエレメントが壊れることがあります。
- 特に海水での使用後には、必ず真水でファスナーをすすいでください。
- 使用後には必ずエレメントが砂を噛んでいないか、汚れがないか確認してください。
- 定期的にエレメントにワックスやシリコン潤滑剤を塗布してください。
(例: BDM barss coil には McNett マックスワックス、プラスチック MasterSeal に は TiZip シリコングリース、 AquaSeal には YKK Ziptech 潤滑剤をお勧めします。) - ファスナーが固い場合は、真水でよく洗って潤滑剤を塗布し、スライダーを動かしてみてください。その後、スライダーを前後に軽く動かして、エレメントに潤滑剤を塗布してください。
- ウェアを収納する際には、折ったり圧縮したりせず、丸めた状態にしてください。
- BDM brass coil ファスナーは開けた状態で収納してください。
- TiZip MasterSeal ファスナーは閉じた状態で収納してください。
- YKK AquaSeal ファスナーは閉じた状態で収納してください。