Blog オフィシャルブログ

イタリア・ヴェネツィア周辺の4つのおすすめカヤックスポット

イタリアでのパドリングについて、最初に思い浮かべるのは、イタリアン・アルプスやセージア谷(Val Sesia)、あるいはソルバ川(Fiume Sorba)など、イタリア北西部のアルプス地方ではないでしょうか?ところが、イタリアにはそれ以外にもたくさんパドリングを楽しめる場所があります。

この記事では、ヴェネツィアに過去2年間住んでいる間に私が訪れた、まだあまり知られていない4つのスポットをご紹介します。

 


 

 

ヴァルスターニャ(Valstagna)

ヴェネツィアからわずか1時間、ヴァルスターニャはブレンタ渓谷(Val Brenta)にある美しい村です。スラロームのコースを見下ろす石造りの家が川沿いに並ぶ美しいヴァルスターニャは、スラロームやフリースタイルカヤックを楽しむのに絶好の場所となっています。自然地形を利用しつつ、人の手も加えられた半人工のスラロームのコースは、全長約300m、初心者から上級者までがトレーニングできる、素晴らしいムーブのあるコースです。また、コースの中盤にはフリースタイルのホールプレイをするのにちょうどよいホール(落込み)もあります。水量が多いときは、流れも速く難易度も上がりますが、水量が通常のときは、ホール(穴)が広く深いので、フリースタイルの訓練に最適な場所といえます。ただし、スラローム・パドラーに注意しましょう。一日の終わりには、バルコニー席からコースを見渡せる地元のピッツェリアLa Vilettaでピザや、近隣の村バッサーノ・デル・グラッパへ足をのばして、村の名産品である、ブドウの搾りかすを蒸留してつくったグラッパを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

Lucien Schreiber(@lucien_schbr)がシェアした投稿

この1年間でフリースタイルを数回しただけで、「だめだ、水が冷たすぎる!」とか「ボート選びを間違えた!」なんていう言い訳はもう通用しないと悟りました・・・

 

 


 

 

ノーチェ川(Noce river)

 

ノーチェ川はトレントのすぐ北に位置する、あまり知られていない美しいアルプスの川。全長約25kmで、グレードIVの急流を維持して流れています。60~70cmの水位では、特にスターンやバウが薄く平べったいボートでのカヤッキングがすごく楽しい川です。100cmを超える高水位では、難易度が上がります。ノーチェ川は春の終わりから夏にかけてカヤックをお楽しみいただけます。(短めのカグール(防寒防雨コート)の装備がオススメ!)

定番の行き方は、シャトルバスを使わずにローカル列車を利用し、川沿いの線路を走ってメッツァーナの頂上まで行くコースです。

ノーチェ渓谷は、冬にはスキー、夏にはマウンテンバイクやハイキングに最適な場所でもあります。

川の写真はありませんが、この写真で十分興味をそそるのでは?

 


 

サンタ・ジュスティーナ湖(Santa Giustina’s lake)

 

ヴェネツィアからノーチェ川に向かう途中、ノーチェ川の急流とは相反したサンタ・ジュスティーナ湖に立ち寄り、のんびりとしたパドリングを楽しむことができます。澄みきった水を湛えるこの湖は、美しい緑野や果樹園、そしてブレンタドロミテの高峰に囲まれています。湖の水位が十分に高くなれば(雪解け水とダムの放水量によりますが、通常は春から初夏にかけて)、湖の東側にあるノヴェッラ峡谷(Canyon Novella)へ冒険に出かけることができます。

晴れた日には、エメラルドグリーンの水面と峡谷の岩壁に反射する光の眺めが素晴らしく、静水でのパドリングに大いに価値を見出せるでしょう。

SUP、カヤック、あるいはインフレータブルでこの美しい湖をお楽しみください。

 

峡谷の中はかなり寒いので、防寒具を余分に持って行ってください。

 


 

ヴェネツィア

 

もちろん、ヴェネツィアはこのリストに含まれなければなりません。その説明はおそらく必要ないでしょう。

ヴェネツィアを構成する様々な島の運河をパドリングするのは、世界で最も有名なラグーン(潟)を探索するのに最適な方法です。ヴェネツィア本島の最も広くて賑やかな運河は立ち入り禁止で、そこでのカヤックは許されませんが、ムラーノ島、ブラーノ島、トルチェッロ島などの他の島々はすべて探索できます。昔は船でしか移動できなかったので、建物の表玄関としての入り口は水上にあり、島を歩いていると見落としてしまいがちです。

ヴェネツィアの運河をカヤッキングすることで、隠れた名所を発見することができるでしょう。ヴェネツィア本島も一部、カヤッキングできるところがありますが、迷子になりやすいので現地のガイドをつけることをお勧めします。

このまるで夢のような体験をするには、イタリア本土側のパッソ・カンパルトでカヤックに乗り込み、そこから好きな島へパドリングで向かいます。

 

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

Lucien Schreiber(@lucien_schbr)がシェアした投稿

バケットリストからもう1つ:ヴェネツィアでのカヤック (*バケットリスト;死ぬまでにやっておきたいことのリストの意。)

この週末、ヴェネツィアの美しい運河でカヤックをする機会に恵まれました。どんよりとした空模様が2週間続いた後の素晴らしく晴れた日に、私たちはイタリア本土から出発し、パドリングでラグーンを横切り、まずムラーノ島に行き、典型的なヴェネツィアの昼食をとり、それからヴェネツィア本島に向かいました。「テッテ橋(!)」を探し、見つけましたが、残念ながら寒すぎて何も見るものがありませんでした・・・

その後、夕日を見ながら本土に戻りました。

 

それまでもヴェネツィアは何度も歩いていましたが、運河をカヤッキングして訪れるヴェネツィアは格別です。すべての建物がより印象的に見え、短時間でより多くのものを見ることができます。通りではなく、運河に面して正面玄関がある家が多いのは、かつて富裕層は船でしか移動しなかったからです。また、歩くと簡単に道に迷ってしまいますが、それがまたこの街の魅力です。

 

【ご注意】

ヴェネツィア本島でパドリングが禁止されていない場所は、ごく一部の運河に限られます。運河をパドリングして観光したい場合は、ツアーを予約するか、現地に精通している地元の人を探してください。迷子になりやすいし、避けるべきゴンドラも多いし、間違った場所に行くと罰金を取られます。また、インフレータブルはどこでも違法です。:)

 


 

上の地図ですべての場所を確認できます。

ヴェネツィア本島については、迷路のような運河で本当に迷いやすいので、地図上にルートと主な見どころを追加しました。地元の人が連れて行ってくれたこのルートは、前回は特に問題ありませんでしたが、私たちは実際にすべてが立ち入り禁止ではない運河かどうか100%確信が持つことができずにいました。現地の警察はパドリングする人にかなり厳しいです。(また、インフレータブルは完全に禁止されています)。

このブログによって、新しいカヤッキング・スポットを見つけて頂けましたでしょうか?
あなたのバケットリストに1つか2つ、ここから追加されることを願っています。

 

 

 


 

ルシアン・シュライバー(LUCIEN SCHREIBER)

フランス国籍ですが、アイルランドの居住者であるルシアンは、両国の代表チームでフリースタイルで競い合っています。

フリースタイルのトリックの巨大なバッグとリバースキルを備えた彼は、水上でとてもフレンドリーな笑顔を見せ、パドリングへの愛情を分かち合うための熱意を持っています。